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本物そっくりな偽装品⁉【Proコントローラー】 分解したら偽物でした…Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)

この記事の最終更新日は【2023.01.21】です。内容が古い可能性があります。最新の記事や関連記事をお探しの方は下の「サイト内検索」で検索してみてください。

Switch Proコントローラー真贋

こんにちは!VIT-SHOPです(^^)/

先日、当店でもProコントローラーの偽物に出会いました。

某インターネット通販サイトで純正品として購入したというNintendoSwitch Proコントローラーをお預かりしました。症状は「スティックが動かなくなった」というものです。

Nintendoのロゴはありますが、何か違和感を覚えるProコントローラーでした。受付時も「何だか触り心地や質感が気になるけど、お客様が使い込んだ結果だよね?違和感は気のせい?いや、気のせいであってほしい…」と思っていました。お客様も「クチコミを見ると、偽物かも?という内容があった」とのこと。ますます不安がよぎります。


分解してみると

分解すれば嫌でも判明するので、さっそく分解しはじめました。

ネジを外してハンドルカバーを外し、裏側の透明なプラスチックカバーを外します。ここでバッテリーとご対面…純正バッテリーではなく互換バッテリーでした。お客様はバッテリー交換したとは言っていませんでしたので、ほぼ偽物確定ですが次の段階へ。ネジを外して表側のプラスチックカバーを外しました。

現れたのは、正真正銘の偽物基板でした(>_<)💦修理受付時の違和感とお客様の不安が的中してしまいました。

Switch Proコントローラー偽物

それにしても偽物にしては精巧なつくりです。他のスタッフ達も最近のパチもん技術の高さに感心していました。純正品と見比べると「あれ?何か変だぞ?」となるかもしれませんが、初めてProコントローラーを購入したのが偽装品だった場合は判断が難しいと思われます。

近頃、複数の大手インターネット通販サイトで純正品をかたる偽物が大量に出回っているようですね。たくさん売れているため、検索上位に表示されいる場合があります。そして純正品と似た価格設定というのも信ぴょう性を高めているようです。

「純正品と書いてあるし、大手だし、価格も同じくらいだし、たくさん売れているし、レビューも多いから間違いないだろう」と勘違いしてしまうのも無理もないです。


純正品と偽物の違い

お客様に確認すると外箱は処分されたそうなので、今回は外箱の比較をしていません。Proコントローラー自体で真贋の比較をしていきます。今回のケースが全ての偽物に共通するのかは不明ですが、参考にしていただければと思います。なお、残念ながら本体の全体像の写真を撮り忘れてしまったため、パーツごとの比較でお許しください。

表側プラスチックカバー

Switch Proコントローラー表側

パッと見では違いはあまり感じられません。強いて言えば、プラスチックカバーの質感でしょうか。

次に、ロゴをアップした画像をご覧ください。

ロゴのプリントは純正品の方がムラなく綺麗に見えます。ジョイコンマークの縁どり線の太さが違うようです。また【NINTENDO SWITCH】のロゴ、特に【SWITCH】のロゴが偽物はつぶれているようです。

表側プラスチックカバーの裏面

Proコントローラー真贋

おおよその違いは無いように見えますが、スティック基板とボタン基板をつなぐためのケーブルの幅がかなり異なります。純正品の方が幅が細いケーブルです。

L/RボタンとZL/ZRボタン

Switch Proコントローラー真贋

プラスチックの素材感の違いがお分かりいただけるでしょうか。純正品の方がきめ細かな素材感で丁寧な造りですね。純正品はしっかりした押し心地で音も静かであるのに対し、偽物はカチャカチャと音がして軽い押し心地です。

裏側プラスチックカバー

Switch Proコントローラー真贋

裏側のプラスチックカバーを比較してみました。純正品はマットな質感、偽物はテカリがある質感に見えます。でも、「使い込んだ結果のテカリに見えなくはない」という絶妙な違いですね。

バッテリー

Switch Proコントローラー バッテリー

偽物のあやしい表記内容に苦笑してしまいます。バッテリーの電圧や容量は同じ表記ですが、果たして本当にそうなのか疑問です。

スティック側の基板

Switch Proコントローラー基板

修理で見るいつもの基板とは違う顔した基板ですが、基板チップの配置はそれなりに似ています。バイブレーションもついているし、LEDのパーツもついている。純正品に比べるとパーツのコストカットをしているのが見受けられますが、想像以上に精巧に造られていることに驚きました。

パチもんも進化している!と感心してしまいますが…偽物は偽物です。互換品(社外品)として販売するならまだしも、偽装品を純正品として販売するのは論外です。

Twitter公式アカウントの任天堂サポートによると、【現在、「Joy-Con」「Nintendo Switch Proコントローラー」などの弊社商品において、不正な偽装品の販売を確認しています。特に「並行輸入品」「システム更新できない」などと書かれた商品は偽物である可能性が高いので、ネット通販をご利用の場合はご注意ください。】と案内しています。

見分け方の例

世間では様々な方が見分け方を教えてくれていますので、まとめてみました。

  • 並行輸入品」、「システム更新できないと書かれている
  • 外箱の印刷や文字が不鮮明
  • 重量の違い偽物の方が軽いただし似た重量の偽物も存在している
  • よく見るとロゴマークやメーカーロゴが違うロゴマークが無い
  • 分解するとネジや部品バッテリーや基板等が違う

等といったところでしょうか。

商品説明や外箱で判明する程度の偽装品であれば良いのですが偽装品にもレベルがあり、分解しないと判明しないケースもあります。本物だと思って使っていたProコントローラーが実は精巧な偽物だったということも少なくないようです。

まとめ

今回出会った偽装品は外観だけでは判断しにくく、分解することで判明したので精巧と言えるレベルだったと思います。お客様には証拠画像をお渡しして保証対応の申請に使っていただきました。

任天堂Switch本体やコントローラー各種は品薄状態が続いているため、余計に手に入れたい気持ちが強いと思います。それでも、ぐっとこらえて入荷を待って公式から購入するか、信頼できる実店舗での購入が最善でしょう。